2013年3月4日月曜日

AMラジオ局、FM化検討 デジタル化、聞きにくさ解消

AMラジオ局、FM化検討 デジタル化、聞きにくさ解消 【佐藤美鈴、田玉恵美】文化放送、TBSラジオ、ニッポン放送などのAMラジオ局が、FMラジオへの移行を検討していることが27日、わかった。高層ビルが電波を遮るなどして聞こえにくいことなどから、AMの経営環境は悪化している。聞きにくさの解消を低コストで実現し、生き残りを目指す。災害時に強いラジオを重要視する政府もFM化を後押しする方針だ。




 関係者によると、在京局のほか、関西や地方にも移行を検討しているAM局がある。早ければ数年後の移行を目指す。FMになれば周波数は変わるが、障害物の少ない高い場所から電波を送れるため、聞こえやすく音質も良い。当面はAMも残し、FMと同じ放送を流す見通し。AM局の半数は2020年度までに老朽化した送信所の更新時期を迎え、設備投資額を抑えられるFM移行を目指す局は増える可能性もある。



 FM移行に伴い活用を考えているのは、テレビのデジタル化で空いた「V―Low」と呼ばれる電波帯。これまでラジオ業界は、ここを使ったデジタル化を検討してきた。東日本大震災でラジオが見直され、聞きやすく多様な情報を届けられるデジタルラジオを立ち上げ、災害対策に役立てる構想だ。



 だが、最大1200億円ともいわれる設備投資が負担となって足並みがそろわず、日本民間放送連盟のラジオ委員会では28日にも、業界一丸となってのデジタル化を断念する提案が出る見通し。



 デジタル化が困難になり、政府も27日に放送ネットワークの「強靱(きょうじん)化」を目指す検討会を立ち上げ、FM移行を支援して災害対策に役立てる方針。ただ、既存のFM局の反発や、独自にデジタル移行を目指すラジオ局もあり、今後の行方は不透明だ。



 ラジオ局が変革を急ぐ背景には、厳しさを増す経営環境がある。聴取率は下落傾向にあり、広告収入は1991年をピークに約20年で半減している。


2013年02月28日 朝日新聞 http://digital.asahi.com/articles/TKY201302270601.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201302270601

2010年の日本の広告費

http://www.dentsu.co.jp/books/ad_cost/2010/media2.html

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